“ウラハラ娘”はもう卒業! 好きな人に素直になれない心理と対処法



「好きな男性にそっけない態度を取ってしまう」「天邪鬼とよく言われる……」など、あなたは気持ちと正反対の行動を取ってしまう自分に悩んでいませんか?この行動は心理学で「反動形成」と言います。今回は、反動形成について専門家の解説を紹介します。

■反動形成とは?
まずはじめに、「反動形成」とは何か探っていきましょう。人はどうして気持ちと裏腹な行動をしてしまうのか……。一見不健康に見える行動の謎について、精神科医のゆうきゆう先生に解説していただきました。

◇(1)反動形成とは
反動形成とはフロイトの提唱した防衛機制のうちの一つで、自分の本心を隠すために本心とは逆の行動を取ってしまうことを指します。例えば相手のことをとても嫌っているのにとても親切にしたり、逆に相手に好意を抱いているのに反発したり嫌われるような言動を取ってしまったりといったことですね。この反動形成は、“自分の気持ちや欲求を素直に表現できない・満たすことができない”といったときに起きてきます。

嫌いな相手がいる場合に「人を嫌うのはよくない・人を嫌うような人間だと思われると周りから嫌われる・相手を嫌いだとばれたらひどい目に遭う」といった、本心を否定するような気持ちが強すぎると、相手を嫌いでいることや相手を嫌いだと態度に出すことに苦痛や恐怖がともないます。そういった苦痛や恐怖を和らげるための行動=本心とは真逆の相手を慕っているようなそぶりを見せることで、自分の立場や心を守ろうとしているのです。

■よく見られる「反動形成」具体例3つ
続いて「反動形成」をもっとよく理解するための具体例を紹介します。ゆうきゆう先生に、「反動形成」が現れがちなシーンを挙げてもらいました。

◇(1)恋愛シーンで
比較的よく起こるのは好きな相手に意地悪をしたり、相手が嫌がるようなことをする・喧嘩になってしまうような言動を取ってしまうといったことです。また、話しかけられたのに無視をする・そっけない態度を取る・興味のなさそうな態度を取る・相手と接しそうになると避けてしまう、といったことも反動形成にあたります。

自分の気持ちを表現するのが恥ずかしかったり、なんらかの理由で相手を好きだという気持ちを認めたくない時、相手に気持ちが伝わると関係が終わってしまうといった恐怖を抱えているときなどに起こりやすくなります。◇(2)親子シーンで
極端な例で言うと、虐待を受けて育った子どもが親を慕う・親に尽くすと言った行動には反動形成がかかわっていることがあります。反動形成は“自分の心を守ろうとする”ための行動だと先ほどお伝えしましたが、親と離れることもできず、逃れることもできず、その環境(虐待を受ける)に身を置かなければならないケースでは「親を慕う」ことで自分の心の安定を図ろうとすることがあります。

また、親や子ども・兄弟を嫌っていても「それを周りに知られたくない」「そんな自分はダメだ」と思っている場合、相手を極端に甘やかしたり尽くしたり優しくしたりといったことも、少なくありません。逆に親(兄弟・家族)のことは好きだけど「もういい大人だから甘えたりするのは恥ずかしい」「べたべたしていると思われたくない」「連絡が来るとマザコンだと思われる」からと、極端に冷たく振る舞うケースもあります。

◇(3)人間関係シーンで
職場の人間関係やプライベートな友人との関係でも、「相手のことが嫌いだけどそれが相手や周りにバレると自分の立場が悪くなる」といった気持ちから相手に親切にしたり優しくしたりといった行動に出ることが少なくありません。嫌いな上司や先輩にお世辞を言ったり過度な尊敬を示すといったこともそれにあたります。

親子関係でもよく見られるのですが、特に利害関係のある相手や近しい存在・環境的に離れられない相手だと嫌っていることを知られると大きな不利益が生じるために、自分を守ろうとする気持ちがとても強くなり、極端な言動を取りやすくなります。気持ちを抑圧しすぎるあまり、実は「一番仲のいい友達(だと自分でも思っていた相手)が一番嫌いな人だった」なんてこともあるのです。

■天邪鬼から卒業!反動形成の治し方
好きな人を避けてしまう、素直になれない……など。どう処理していいかわからない感情に対してその感情を打ち消すような行動をついとってしまう人向けに、反動形成の治し方をご紹介します。

◇(1)自分の気持ちに気づく
反動形成は本心とそれを抑圧する気持ちがあるために起こるので、まずは本心、そしてそれを抑圧しようとする気持ちに気づいてみましょう。

「なぜ、あの人を好き(嫌い)だと認めてはいけないのか?」それを少し掘り下げていくと「周りに知られるのが嫌」「理由もなく人を嫌うなんてよくない」「私がそういう人間だと思われたくない」「相手との関係がぎくしゃくしてしまう」などいろいろな“本心を認めたくない理由”が出てくると思います。紙に書いたりしながら、とことん自分の気持ちに気づいていきましょう。反動形成を治すには、自分の本心と、それを否定・抑圧する思い込みに気づくことが大切です。

◇(2)本当の気持ちを、声に出してみる
(1)で気づいた自分の本当の気持ちを、声に出して言ってみましょう。「私は、○○が好き」「私は、○○が嫌い」「本当は、仲良くしたい」「本当は、もうかかわりたくない」……など。(1)のように気づくだけでも気持ちに変化が出ると思いますが、声に出して言ってみることで自分の気持ちをしっかり受け止めることができます。

◇(3)自分に「いいよ」と言ってあげる
(1)(2)により自分の本心に気付けても、その気持ちを認められず、否定を続けたり抑圧しようとするケースもあるでしょう。そんなときは「それでも(相手を好きでも嫌いでも)いいよ」「大丈夫だよ」「それでいいんだよ」と自分に言ってあげましょう。自分の気持ちを肯定してあげることで心が安定しやすくなりますし、抑圧する気持ちとは切り離して捉えることが可能になってきます。実際にどう振る舞うかは別にして、自分が相手を好きだったり嫌いだったりすることそのものを認めてあげましょう。

◇(4)今後、どうするのかを決める
(2)では「本当はどうしたいのか」ということについて少し触れましたが、 それを実践するのかしないのかを決めましょう。

「やっぱりギクシャクしたくないから好きだと態度には出したくない」「上司とは険悪になってもいいことがないから嫌いだとバレたくないし避けられない」と思うのなら、それはそれで構いません。たしかに心のままに素直に行動すればストレスは感じにくいものですが、不利益をかぶると想定できる言動ならば取らない方がベターです。大切なのは「本心をしっかり認めたうえでどうするのかを決める」ことです。なにも真逆の態度まで行かなくても、冷静になれば適切な距離感や落としどころを見つけることだってできます。もちろん、「あまりかかわらないようにしよう」「もう少し好意的に接してみよう」と気持ちに従うことを決めるのもOKですよ。自分の気持ちを認めたうえで、「やっぱりこうしよう」と思うことを無理のない範囲で実践していきましょう。

■まとめ
反動形成は自分の本心に対して肯定的になれない時に起きてくるものです。「なぜ、それ(本心)を認めたくないのか」という部分に目を向ければ、自分が真逆の行動を取ってしまう理由がわかります。その理由を必ずしも解消する必要はありませんが、「知っている」「認める」「許す」ことで自分の気持ちの置き所をみつけ、安定を図ることができるのです。自分の気持ちを否定せず、「それでもいいよ」と言ってあげましょう。

(監修:ゆうきゆう)

※画像はイメージです

引用URL:http://woman.excite.co.jp/article/love/rid_Escala_20170420_6817203/

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