マンチェスターで私が通っている学校は私立の語学学校です。
世界各国から英語を勉強するために老若男女…、いや「老」はほとんどいない。
今のところ、私が上から3番目にご長寿です。
しかしそんなこと気にもせず、毎日調子にのってデニムのミニスカートにリュックを背負ってハイスクールガールを気取って登校しております。
生徒たちはそれぞれ入学時期も就学期間も違いますが、月曜入学の金曜卒業というのが通例です。
そのため金曜日は常に誰かが学校を去って行くというわけで、毎週金曜日はフェアウェル・パーティー、つまりお別れ会が開催されます。
まず21時ぐらいに寮のキッチンにちらほらと人が集まり始めます。
普段は6人で使っているキッチンに20人ほどが集まり安いビールで乾杯。
おばさんは、美味しいシャンパンにオードブルを楽しみたいところですが、ここは若者に合わせて安いビールでピザを流し込みます。
そして0時近くになると「そろそろクラブに行こう!」となるのです。
普通だったら完全に寝ている時間。
しかしここは踏ん張って、プライマーク(イギリスの激安服屋)で購入したワンピースに着替え、おばさんもクラブへGO!
このクラブがまたすごいのなんの!
ぎゅうぎゅうのフロアでみんなが踊りまくっている中、そこかしこで若い男女がチュッチュしているのですが、もうそのチュッチュのレベルが、それは、ほぼセックスですよね?というディープキスなのです。
欧米、南米の若者の奔放さに驚愕しながらも、おばさんは若者に負けじとレッツダンス!
ズンドコ、ズンドコしばらく踊っていて、私はこれまでに考えたこともなかったクラブでのルールに気がつきました。
それは知らない男の子と2秒以上目を合わせたらいけないということ。
大袈裟ではなく、2秒以上目を合わせるとこちらが誘っていると思われるのです。
そして、踊りながら寄ってきて、私の腰に手を回すと「ヘイ、ベイビー」的な言葉を耳元で囁くのです。
彼らは、私が無視すると「お前から誘ってきたんだろ!?」と不満そうに両手を広げます。
そんな中、無視しても拒否してもしつこく私の身体に手を回してくる男がいました。
いい加減キレるぞ、ゴラッ!と思った次の瞬間、私の手首をつかみ、しつこい男から引き離すように自分のもとへと私を抱き寄せたのはアンドレ!ではなく、先週もコラムに登場したオスカル!
ああ、胸キュンだよ!
「ありがとう、オスカル」
「いや、マユコと踊りたかったから」
ああ、これはまさしく恋の予感!
しかしこの時、すでに午前3時。
普段ならむしろ起きる時間に近い。
20代の彼らと違ってアラフォーの睡魔は嵐のようにすさまじく、おばさんは抗うことができませでした。
「送っていくよ」というオスカルに「いい、いい!あとは若い人で楽しみなさい!」と逃げるようにクラブをあとにしたのでありました。
ああ、睡魔が恋の妨げになるとは思いもよらなんだ。
引用URL:http://woman.excite.co.jp/article/love/rid_Grapps_104309/
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