こんにちは、トイアンナです。
私の職業は「恋愛コラムニスト」といえば大体合っているのですが、「恋愛」という熟語を見るたびに胸が痛みます。
だって恋と愛はまるで別モノだから。
まるでワンセットみたいに、まとめられるものじゃないから。
私は夫に恋をしていました。
愛せてはいなかったと思います。
writer:トイアンナmodel:三方優加1恋に落ちて、そのまま結婚できてしまった2015年、私は幸運な人間でした。
恋に落ちた相手と、そのまま結婚できたのです。
大学の文化祭で偶然知り合い、トントン拍子で仲良くなって結婚しました。
遠距離恋愛のときもありましたが、毎日届くLINEが楽しみで、仕事もつらくなかった。
結婚しても恋心は冷めませんでした。
彼が帰ってくれば飛びついて抱きしめました。
「彼を愛していたんじゃないの?」と言われれば、私は愛していたと思いたい。
けれど、私は彼へ不満を抱いても伝えられなかった。
夫婦たるもの、大量の課題を乗り越えねばなりません。
キャリア。
子ども。
不動産。
介護。
親子関係。
すべては話し合って、喧嘩してでも乗り越えていかざるを得ない。
けれど私は彼に恋をしていたから、自分の不満を伝えられなかった。
彼も私も、愛を育てられなかった私の視点から見た憶測ですが、彼も同じ苦しみを抱えていたように思います。
私が離婚した直接の理由は、結婚前から彼が私に抱えていた不満によるものでした。
けれど彼は結婚前に不満を言いだせませんでした。
さらに、結婚してからも耐えてしまった。
ついにこらえきれなくなった彼が、私へ不満を口にしました。
彼が初めて私へ不満を言えたとき、ふたりが付き合い始めてから6年が経過していました。
「なぜ結婚前に言ってくれなかったの」と問いかけると、元夫は「好きだったから、なんとかなると思ってた」と答えました。
ちがうよ。
好きなだけじゃ、不満は何ともならないんだよ。
恋は愛にならない。
愛へ変えていくんだ。
私は喧嘩して、ぶつかって、恋ではなく愛を育てなければいけなかった。
けれど私は私で「もっと早く子供を作りたい」「もう少し家事をやって」「仕事をもっとやりこみたい」といった気持ちを全部封じ込めてしまいました。
だから彼が不満を漏らし離婚を言いだしたとき、とてもほっとしたのです。
これでもう不満を話してもいいんだ。
もっと好かれたい恋心で、不満をひた隠しにしなくてもいいんだと。
かつて恋は愛になる、と書いたことがあります。
けれど私は誤っていました。
恋から愛へは努力で「変える」ものだったのです。
もしあなたがこれから好きな人と結婚するなら、恋愛結婚だからこその罠があることを私の屍から学んでくれればと思います。
たとえば恋する相手へ「トイレ掃除をやってくれ」と話し合うのはとてもしんどいことです。
けれど暮らしを共にするならば、いつかは愛ある喧嘩をせねばなりません。
理想化された恋心は、断ち切らねばならない。
今でも私の中の元夫は美化された記憶の中にいます。
そして、それこそが私の離婚してしまった理由なのですから。
(トイアンナ/ライター)(ハウコレ編集部)1
私の職業は「恋愛コラムニスト」といえば大体合っているのですが、「恋愛」という熟語を見るたびに胸が痛みます。
だって恋と愛はまるで別モノだから。
まるでワンセットみたいに、まとめられるものじゃないから。
私は夫に恋をしていました。
愛せてはいなかったと思います。
writer:トイアンナmodel:三方優加1恋に落ちて、そのまま結婚できてしまった2015年、私は幸運な人間でした。
恋に落ちた相手と、そのまま結婚できたのです。
大学の文化祭で偶然知り合い、トントン拍子で仲良くなって結婚しました。
遠距離恋愛のときもありましたが、毎日届くLINEが楽しみで、仕事もつらくなかった。
結婚しても恋心は冷めませんでした。
彼が帰ってくれば飛びついて抱きしめました。
「彼を愛していたんじゃないの?」と言われれば、私は愛していたと思いたい。
けれど、私は彼へ不満を抱いても伝えられなかった。
夫婦たるもの、大量の課題を乗り越えねばなりません。
キャリア。
子ども。
不動産。
介護。
親子関係。
すべては話し合って、喧嘩してでも乗り越えていかざるを得ない。
けれど私は彼に恋をしていたから、自分の不満を伝えられなかった。
彼も私も、愛を育てられなかった私の視点から見た憶測ですが、彼も同じ苦しみを抱えていたように思います。
私が離婚した直接の理由は、結婚前から彼が私に抱えていた不満によるものでした。
けれど彼は結婚前に不満を言いだせませんでした。
さらに、結婚してからも耐えてしまった。
ついにこらえきれなくなった彼が、私へ不満を口にしました。
彼が初めて私へ不満を言えたとき、ふたりが付き合い始めてから6年が経過していました。
「なぜ結婚前に言ってくれなかったの」と問いかけると、元夫は「好きだったから、なんとかなると思ってた」と答えました。
ちがうよ。
好きなだけじゃ、不満は何ともならないんだよ。
恋は愛にならない。
愛へ変えていくんだ。
私は喧嘩して、ぶつかって、恋ではなく愛を育てなければいけなかった。
けれど私は私で「もっと早く子供を作りたい」「もう少し家事をやって」「仕事をもっとやりこみたい」といった気持ちを全部封じ込めてしまいました。
だから彼が不満を漏らし離婚を言いだしたとき、とてもほっとしたのです。
これでもう不満を話してもいいんだ。
もっと好かれたい恋心で、不満をひた隠しにしなくてもいいんだと。
かつて恋は愛になる、と書いたことがあります。
けれど私は誤っていました。
恋から愛へは努力で「変える」ものだったのです。
もしあなたがこれから好きな人と結婚するなら、恋愛結婚だからこその罠があることを私の屍から学んでくれればと思います。
たとえば恋する相手へ「トイレ掃除をやってくれ」と話し合うのはとてもしんどいことです。
けれど暮らしを共にするならば、いつかは愛ある喧嘩をせねばなりません。
理想化された恋心は、断ち切らねばならない。
今でも私の中の元夫は美化された記憶の中にいます。
そして、それこそが私の離婚してしまった理由なのですから。
(トイアンナ/ライター)(ハウコレ編集部)1
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